海外の映画スタジオでCGアニメーターをやっている若杉です。
アニメーターとして就活する時にどう作品をまとめたらいいの?
アニメーターとして就活するときにどうやって作品をまとめたらいいの?という人のために、今日はアニメーションのデモリールの作り方について少しまとめてみようと思います。
僕の経験上知っていることをまとめるのではなく、なるべく日本でも通用するような内容にしようとおもいますが、若干海外向けに偏ってしまうかもしれません。
アニメーションを勉強している学生向け「デモリール(就活用の作品集)の作り方」
1:量より質
いいアニメーションがあれば、十分な長さにすることに越したことはないのですが、特に学生のうちは沢山作るのは難しいと思います。
長さを意識して中途半端なものを入れるなら、短くて素晴らしいものだけを入れましょう。
僕は常にデモリールの採点基準は、減点方式と思っています。
中途半端なものはボロがでて減点になります。
2:一番良いアニメーションを最初に入れる
特に大手の会社ではたくさんの応募が来ます。
そうなると、デモリールを送っても最後まで見てもらえるかさえ危ういです。
そのため、一番良いアニメーションを番最後にいれてしまうと、そこまで行かずに途中で「こんなもんか」と思って止められてしまうこともあります。
必ず一番最初に一番いいものを入れましょう。
ちなみに海外では、最初に一番いいもの、一番最後に2番目にいいものを入れたほうがいい、と言われたりします。
3:応募する会社のことをよく知る
アクション系のゲームを作っている会社なら、アクションのアニメーションがたくさん入ったデモリールが有利ですし、映画スタジオであれば演技は必須だと思います。
色々なことが出来るというものも大事ですが、それよりももっと自分が何がしたいのか?が伝わることが大事だと思います。
4:会社が何を期待しているかを知る
例えば、会社で新卒(海外だとジュニアといいます)で応募したとします。
新卒ということは、学校を卒業したばかりなので、会社が応募してくる人に期待するのは、「基礎がでできている」だと思います。
基礎がしっかりとできていると自分がアピール出来る内容のデモリールにしましょう。
5:応募する役職を意識する
一概にアニメーションデモリールと言っても、アニメーターとしての専門職と、ジェネラリストでアニメーションをメインでやりたい、では作り方も変わってくると思います。
リギングもやらないといけない場合は、作ったリグでアニメーションをつけるのもいいと思いますが、そうでない場合は、フリーのリグでアニメーションを付ければ十分だと思います。
また日本ではレイアウトもアニメーターがやることが多いらしいので、カメラの動きやカット割りもしっかりと勉強していたら、デモリールへいれられたら有利になると思います。
海外の映画の場合はレイアウトとアニメーションは別のアーティストが担当するので、僕の場合はカメラは常に必要最低限にとどめておいています。
6:説明書きを添える
説明書き(ブレークダウンといいます)とは、このアニメーションは何のプロジェクトで何を担当したのか、どれくらい掛ったのか、などなどアニメーションに対する説明書きです。
最後に
音楽(BGM)はいらないです。
特に学生は、音楽を選んでる時間をアニメーションの直しや、磨き上げに時間を使いましょう!